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 さて、ここから先は私見だが、本件が選者とその選を受ける会員の間に起きたことは、本件の本質を理解する上で忘れてはならないことだと思う。師弟間の権力関係が存在しなければ、そもそも本件のようなことは起こらなかったはずだ。したがって、これは個人の問題であると同時に〈未来短歌会の選者〉の問題であり、会の選歌体制に関係する問題と言ってよい。その意味では、未来短歌会は本件の当事者だろう。

 ところが、この四年間、未来短歌会が問題解決に向けて積極的に動いたといえるかどうかは疑わしい。たしかに同会の理事会は本件を取り上げて討議したし、ハラスメント委員会を発足させて事実確認を進めようともした。相談窓口を設置して新たなハラスメントを防止する姿勢も示した。しかし、肝心の問題は解決を見ないままだ。

 伝え聞くところによると、本件について未来短歌会が会としての見解と解決法を示すに至っていないのは、告発した側の聞き取りがある事情により実現していないからだという。部外者の私などには窺い知れない障害があるのかもしれないが、それにしても不可解な話だ。

 聞き取りの実現に向けて、思い付く限りの手段を試してみたのだろうか。また、元々の告発内容と選者側の聞き取りだけでハラスメントの事実を認定するのは困難だとしても、トラブル自体(性交渉とその後の一般会員側の抗議)の事実認定はできるのでは?

 トラブルの事実認定は、それのみでは関係者の尊厳ないし名誉の回復には繋がらないので、最終決着とはならない。しかし、少なくともそこまでできれば会として何らかの見解を表明することも可能になるのでは? そういったことをしようとしないのはどういうわけなのか。未来短歌会の理事会は本当の意味で事の重大さを認識できてはいないように見える。

 このままフェードアウト……にしてはいけない。


(2023.9.20 記)

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