最新の頁   »   短歌一般  »  『現代短歌』2013年12月号を読む:中村三郎について
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 地下街の書店で現代短歌社の『現代短歌』を初めて見つけた。この夏創刊の月刊誌で、これは第4号。買ってみる気になったのは、新雑誌への興味ともう一つ、中村三郎という牧水系の歌人の小特集があったため。以前、斎藤史がこの中村三郎について書いているのを読んで、いずれ調べたいと思っていたのである。

 「九州の歌人たち」という連載企画の1回分として中村三郎を取り上げているようで、頁数はわずか6頁。しかし、内容は作品抄出、年譜、黒瀬珂瀾による作品解説、久保美洋子による伝記、牧水と一緒に写っている写真といった具合で、資料としての体裁を立派に整えている。私のような入門者にはたいへんありがたい。作品抄出と年譜の編者を明記してくれれば、もっとよかったが。

 作品抄出より。

生きもののなべて陽を吸ふうごめきの我身にもまたかそけく覚ゆ
  (1919年作)



 「陽を吸ふうごめき」といった肉体感覚的な把握、なべての生き物と我が身とのつながりの意識などに新鮮な詩心が感じられる。同時期に勢力を伸ばしていたアララギ流と比べれば、やはりどこか異質だ。


(2013.11.25 記)

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