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 『現代短歌』2017年7月号のことを松村さんから教えられたのでいくつか書店をまわったが、どこにも置いていない。そこで版元から送ってもらったのだが、びっくりした。表紙のデザインが古色蒼然(?)たるものから洒落た感じに変わっていて、手触りまで違う。まるで別の雑誌のようだ。

 知り合いに尋ねたら、ちょっと前からそうなったそうで、今ごろ驚くのは遅い由。「総合誌とか全然見てないでしょ」と言われた。私は近代短歌の読者ですから……。


     §


 目当ては篠弘・吉川宏志「平和と戦争のはざまで歌う:戦時下の歌人の良心とは何か」(連続対話VOL.13)。新情報や私の知らなかった情報があった。

 新情報は例の「桐谷侃三」を中河与一の変名だと篠が書き、のちに取り消したことについて、篠が中河宅に出向いて謝罪していたということ。

 (略)ところがね、調べれば調べるほど、中河与一でないことがわかってきて、とうとう成城のお宅に煙草の「ケント」を一カートン持って謝罪に行ったことがあるんです。もののみごとに氷解しましたがね、(略)


 「もののみごとに氷解」の意味がよく分からないが、篠の心中の疑念が晴れたということか、あるいは中河の怒りが収まったということか。

 いずれにしても、誌上での訂正と謝罪だけで済まなかったのは、それが人の名誉に直結する話であったからだ。中河宅に「ケント」を一カートン持って行った篠は、それをよく自覚していた。

 「桐谷侃三は誰それだ」と名指しすれば、その誰それの名誉が傷つく。確実な証拠もないのにしてよいことではない。そのことをあらためて確認しておこう。

 歌人の良心を問うなら……、研究する側の良心も問うべきだろう。


(続く)


(2017.7.3 記)

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「現代短歌」は歌人の真野少さんが編集をするようになって、表紙も内容も随分と新しくなりました。また、会社組織にも変更があった関係で、以前のように取次を通して各地の書店に並ぶということはなくなっています。今後、書店との直接取引を増やしていくようです。


223
私がときどき出かける神奈川近代文学館でも
「休刊」扱いになっています!

書店に置いていないと出会う機会がないから
困るわーーー

228
「短歌研究」8月号(1000号記念)に篠弘さんの「戦時に与しながらの抗争」という文章が載っていて、そこにも桐谷侃三のことが書いてあります。

文中で「桐谷侃三(注、渡辺勝次の変名)」「桐谷(渡辺)」となっていますが、この渡辺はどこから出てきたのでしょうね。

230
『短歌研究』は1000号ですか、すごいですね。これは買います。

「渡辺」は単純な記憶まちがいでしょう。篠さんもさすがにお歳を召された、ということではないでしょうか。こういうのは編集者が気付いて訂正しないといけないと思うのですが、短歌の商業誌は「編集」というプロセスが十分に機能していない気がします。

「桐谷侃三は誰だったのか」というテーマで私も近いうちに文章を書こうと思います。篠さんにぜひ読んでもらいたいので、お体の具合が心配です。

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