最新の頁   »   古典和歌  »  明治書院版『名歌名句大事典』で平賀元義の歌を探す(2)
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 それで『名歌名句大事典』に採られている平賀元義の歌だが、百十数頁にわたる「全歌全句索引」に目を通して、やっと次の三首を拾い出すことができた。

妹が家の板戸押し開きわが入れば太刀の手上(たがみ)に花散りかかる
吾妹子が手なれの琴のことさらに家路恋しき今宵にぞある
わぎもこに別れてゆけば眉引の横山の上に月ぞ残れる


 悪い歌ではないだろうし、人によって評価はいろいろだとも思う。ただ、一つ注意したいのは、この三首に対して「五番町」の一首がどこか異質であることだ。

 この三首には登場しない吾妹子その人が「五番町」の一首には登場する。生きることのかなしみを切々と感じさせる者として。

 ハナウタ風の「眉引」をわざわざ採って、「五番町」の絶唱を落とす学者先生は、よほど恋の道に通じているのだろう。


(2015.1.5 記)

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