最新の頁   »   短歌一般  »  『GANYMEDE』61号(4)一ノ関忠人「日々漾々」その2
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朝の含嗽(うがひ)がおのののろろときこえたらそろそろオレも爺(ぢぢい)の部類



 うがいの勢いは、なるほど、若さを計る尺度になりそうだ。擬音語の「おのののろろ」がいかにも勢いのない音のようで可笑しい。

 「きこえたら」は仮定形で、まだそうは聞こえていないということになる。老いを感じつつ、すっかり認めたわけでもない、万年青年のような人物像が想像される。「オレ」という片仮名書きの若者風一人称もその印象を強調する。
 

電気釜にいま炊き上がる白飯のふつくらとして妻のごときよ



 結句の明け透けなことにちょっと驚く。「白飯」の読み方は、ハクハンでは料理番組の材料表のようで情緒に乏しい。古風にシライイと読むか、より俗っぽくシロメシと読むか。どちらも悪くないと思うが、どちらにするかで「妻」のイメージも変わりそうだ。

 ともかくも、飽かぬとやら。


(2014.10.5 記)

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